自己の人生を振り返るとき、題名のような言葉が、ある感慨をもって、ふと呟かれよう。机の上のパソコンの機械や携帯電話、椅子の上のワイシャツ、パレットやカンヴァス、周囲を高く取り囲む本棚、等々。
 緑色に深く染まるこの密室空間こそ、画家が紙飛行機のように想像力を自由に羽ばたかせる愉しい場所なのだ。徹底した描写による密室空間から、濃密な空気が漂ってくる。
銀座展(2007年・東京銀座/朝日画廊)出展作品に対して寄稿いただいた文章です。